このたび、『せたがや銭湯ガイド』が無事にオープンとなりました。
それを記念して、わがままを言わせていただき、Web制作チームからちょっとしたお話を。
今年の夏は、全国各地で観測上の記録を更新するような酷暑。
東京も連日35℃を超えようかという暑さ(超えた日もたくさんありました…)に見舞われたこの夏、世田谷区内のすべての銭湯をお邪魔し「オープン前の仕込みで忙しい貴重な準備の時間」に取材・撮影にご対応いただきました。
このミッション、制作チームにとってハードなものではありましたが、行く先々でときには熱く、またときには謙遜をもって、自身の銭湯への想いや自慢の設備、サービスに対する考え方や心がけなどなど、さまざまなことを語っていただいたことは、銭湯をこよなく愛する私たちスタッフにとっても代え難い経験となるものでした。
表現こそひとり一人異なるものの、共通していたのは「もっと銭湯に来てほしい」「もっとお客さまに銭湯を楽しんでもらいたい」という思い。
毎日せっせと「銭湯に足を運んでくれる人のために」隅々まできちんと目を配って清掃し、きれいなお湯を整え、お客さんが来てくれる準備をする。そして来てくれた人が気持ち良くお湯につかり、一日の疲れを癒し、明日また頑張ろうと思ってもらえるように、有形無形のサービスを提供する。
来てくれたお客さんとちょっとした会話をしてみたり、いつも来るお客さんが来ないのを心配してみたり(ときには電話してみたり)。あるいはお客さんどうしの会話を微笑ましく眺めてみたり、マナーのよくないお客さんを諭してみたり。
どの仕事でも同じことなのかも知れませんが、人と人が触れ合う公共の場を預かる立場だからこその、確かなこだわりと人への愛情が、そこにはありました。文字どおり“ハダカの付き合い”ができる銭湯は、本当に地域のコミュニティの中心なんだと、あらためて実感しました。
これを読んでくださったみなさん。
どの銭湯でもいいんです。ぜひ一度足を運んで、まだまだ人の“粋”が息づいている、銭湯の空気を感じてみてください。「ココロとカラダを癒してくれるおっきなお風呂」だけでなく、銭湯には、世知辛い世の中で忘れがちな「あったかいもの」が、たくさん残っているのです。
最後に。
本当に行く先々で「大変だねえ」とお声かけいただき、私たちに真摯に向き合ってくださったすべての銭湯のみなさんに、ココロから感謝を申し上げます。撮影後にいただいたドリンクも、すっごく美味しかったです(暑くてすぐ飲み干しちゃいました)。
このサイトが、どうかみなさんの想いが届くものになりますようにー。
written by サウナマン